こんにちは、テックニュース大好きなみなっちです。
このコラムは最近話題のNFTについて、自分も勉強しながら解説することで理解を深めようという趣旨で書いております。専門家ではないのでもし間違いがあればコメントで教えていただけると幸いです。
前回、NFTによく使われている「イーサリアム」というブロックチェーンがあり、スマートコントラクトという仕組みが使われているということをご説明しました。
さて、今回はつい先日こちらのニュースが出たのでこちらの解説をしたいと思います。
LINE BITMAX Wallet、NFTの取引ができる「NFTマーケット」を提供予定
目次
今回のニュースに対する疑問
LINEが提供するブロックチェーンシステムを使った「NFTマーケット」を作るということですね、といっても前回までの連載の知識をベースにして考えると以下のような疑問が湧きます。
疑問1 NFTマーケットって何?
疑問2 イーサリアム以外にもNFTに使えるブロックチェーンがあるの?
疑問3 LINEが作ったブロックチェーンてどういうこと?インターネット上で企業に依存せずに分散されているんじゃないの?
疑問4 なぜLINEが作るの?
これらになるべく簡単に答えていきたいと思います。
疑問1 NFTマーケットって何?
NFTマーケットというのは「デジタルコンテンツ版のメルカリ」みたいなイメージが近いかなと思います。
NFTオークションなどで最近一躍有名になったOpen seaというマーケットのサイトを見てみてください。
Open seaはイーサリアムを利用したNFTマーケットを運営する仲介業者です。
なぜ仲介業者が必要かというと、ブロックチェーンそのものにはウェブサイトはありませんし、スマホ用のアプリもありません。
技術的に詳しい人はプログラミングとか色々駆使して直接ブロックチェーンに書き込む作業ができるかもしれませんが、一般的な人はそんなことを勉強するのは難しいですよね。。
だからいざ利用するときに必要なユーザーアカウントを作ったり、実際にブロックチェーンを書き込む技術的な作業を代行してくれる人がいないとユーザーが増えませんよね。これらのサービスを簡単に使えるようにしてくれる仲介業者が必要なわけです。ある意味ではこれも手数料ハンターですね(笑)
ちなみにビットコインなどの仮想通貨(暗号資産)を取引する取引会社も同様に仲介を行なっています。これらがないと、自分でブロックチェーンに書き込むなど、あれこれやらなければならず、迅速な取引が難しくなってしまいます。
今回のニュースにおけるLINEのNFTマーケットもおそらくデジタル絵や曲やキャラクターなどのNFT(所有権)を買うイメージになると思います。LINEは既に独自に「LINK」という仮想通貨も作っていますからお金はそれでやりとりします。
LINE payやLINE証券などで金融系のサービスもしているので関連事業なのかな、となんとなく推測もできますが、今回のニュースをちゃんと理解するためには、本連載で前回まで省略していたことを追加で説明する必要があります。
疑問2 イーサリアム以外にもNFTに使えるブロックチェーンがあるの?
第5回の連載でイーサリアムのご説明をしたのは世界的に主にNFTの用途に使われているからです。
それ以外のブロックチェーンでも技術的にスマートコントラクトに似た機能が備わっていればNFTに利用可能です。
疑問3 LINEが作ったブロックチェーンてどういうこと?インターネット上で企業に依存せずに分散されているんじゃないの?
ブロックチェーンの大きな特徴として、企業や政府に依存しない、と第3回でご説明しましたが、これはパブリックブロックチェーンというタイプの話になります。代表格であるビットコインがそういう思想で設計されています。
一方で、同じ技術を使いつつ、システムが動くサーバーを特定の企業間や政府内に限定した場合はプライベートブロックチェーンと言います。この方が機能のアップデートが早くできたり、取引スピードを上げることができるなどの特徴があります。(詳しくは別の機会に説明します。)
今回のLINEのブロックチェーンはプライベートブロックチェーンが使われていて、LINEが設計・開発・運用を行なっています。
LINEがシステムを構築しているということは、LINEの会社が潰れたらブロックチェーンもなくなるということになりかねません。将来的にはパブリックブロックチェーンに応用していく方針もあるとのことで、初期段階ではスピード重視でプライベートを採用しているのだろうと思います。
なお、LINEブロックチェーンはすでに複数のサービスに利用されています。
LINE、独自ブロックチェーン「LINE Blockchain」を基盤とした 初の外部企業サービスを発表
こちらのページに紹介されているように
・モバイルRPGゲーム「ナイトストーリー」のゲーム内アイテムのNFTによる交換や売買
・電子契約サービス「リンクサイン(linksign)」による契約書の作成、署名、締結
・ソーシャルメディア「aFan」で写真家やクリエイターに対するファンの直接的な支援
など、すでにいろんなサービスがLINEブロックチェーンを使っています。
つい最近のニュースで、ドラクエやFFで有名なスクエニも参画しています。
スクエニ、NFTデジタルシール「資産性ミリオンアーサー」–LINE Blockchainを活用
疑問4 なぜLINEがNFTマーケットを作るの?
今回、LINEがNFTマーケットを提供する理由としては、LINEアプリという強固なユーザー基盤と連携して、ユーザーにとってわかりやすい形で機能を提供し、LINEの経済圏を広げる狙いがあるでしょう。
もう少し詳しく知りたい方は、noteにLINE公式のアカウントが記事にしているのでこちらを参照ください
まとめ
ということで、今回の内容をまとめると、
・NFTマーケットというのはデジタルコンテンツ版のメルカリみたいなもの
・仮想通貨取引所やNFTマーケットのようなブロックチェーンにまつわる仲介業者がある
・NFTに使われるのはイーサリアムだけではない
・LINEのように企業が主導して作る「プライベートブロックチェーン」というタイプがある
という感じですね。
今回はちょっと難易度の高い内容になりましたが、ここまでお読みくださりありがとうございました。
ではまた!
興味深いコラムありがとうございます。デジタル版メルカリとは具体的にはどのようなものが売買されるのでしょうか?
例えばダウンロード購入したゲームのデータ等でしょうか??
コメントありがとうございます!
デジタルコンテンツということで、例えば楽曲のデータや、動画、デジタルイラスト、デザイン、世界観を表現したVR用のワールド、RPGで育てたキャラクターとか武器とかカードのようなものが扱われると思いますね。
NFTを利用したゲームはCriptoKittiesやMy Crypto Heroesが代表的です。
まだまだ発展途上なので、他にもいろんなものが出てくると思います。