「見捨てない男、中田敦彦」

これは奥様の福田萌さん、相方の藤森慎吾さんが、これまでに言っていた「中田評」だ。

その『見捨てない』を間近に見ることができたのが、昨日2022年1月15日の『win win wiin宮迫博之編』だった。

 

炎上する仲間を気遣う。そして苦言を呈す。

ここまでならやっている人は多いだろう。

でも、最終的には本人がやったことだから、結果は本人が受け止めるべき。

それに異論はないが、炎上に向かってコメントを残すでとどまるのが一般的ではないかと思う。

誰も近づかない、いや近づけない、それが炎上。

しかし、この男は燃え盛る噴火口の中を一歩一歩、降りていくことを選んだ。

 

 

win3 part4の牛宮城関係者を集めた最終審問。

ミッションのゴールは、「視聴者の不信感」を払拭すること。しかし、宮迫チームにその打開策は見えていない。

これに対して、資金的なリスクを負わない立場からの提言。

絶対相手にされない状況にもかかわらず、あの場が設けられたことにまず、心が震えた。

なぜ宮迫チームが聞く耳を持ったのか?

それだけ追い詰められていた?中田敦彦だから顔を立てた?

いや、中田敦彦の本気が伝わったからだと思う。

あっちゃんが本気で助けに来たんだ、関係者はそう思えたのではないか。

そして、なぜ「本気で助けに行くこと」ができたのか、それは「あっちゃんの優しさ」がキーになっているのだと思った。

 

 

「優しくする」ということは難しい。

 

困っている人を助けることが、優しさだとする。

おせっかいじゃないのか?本人の成長を妨げるんじゃないのか?

 

相手を拒絶せず、どんな人でも受け入れてあげることが、優しさだとする。

相手の悪いところが見えた時にどうするのか?それでも付き合いを続けるのか?

 

その人のためになることをしっかり諭してあげることが、優しさだとする。

相手はそうは思わないんじゃないのか?誤解されたときにどうするのか?

 

「優しさ」には色んな側面があり、それぞれに葛藤を抱えている。

これにあっちゃんは、どう対処したのか?

まず、窮地にいる人の成長を待って、問題解決が望める状況なのか?

今回、牛宮城オープンまでに「視聴者の不審」を払拭するのが必須。

だとするなら、緊急回避のため手を伸ばすことに意味があると、僕は思う。

 

次に、宮迫チーム各人の立場を明らかにし、その非を認め皆で共有した。

「仕方ないですね」と甘やかして全てを不問にしたり、「ダメですね」と切り捨てこれまでのプランを一蹴しなかった。

僕がよく見てきた光景では、「現状の良い悪いの評価はおいといて、先の展望だけ話し合う」ことが多かったように思う。つまり、反省はなしで、お互い悪いところは置いておこうというスタンスだ。反省は辛いことだが、結束を固めるチャンス、でもある。

だから、あっちゃんの反省の指摘には、チームの信頼感をさらに高める効果があったと思う。

 

そして最後に、今回のミッションを成功させた鍵。

あっちゃんの分析力と表現力。

これが関係者に問題点を、誤解なく理解させた。

それも理屈だけでなく、「嗚呼、この人は本当に僕らを助けに来てくれたんだ」、そう思わせることに成功した。

「優しさ」の中で一番難しい『人に注意する優しさ』。

それを体現できていることは、本当に奇跡だと思う。

 

 

たまたまうまくいっただけだ。

自分にも火の粉が降りかかりそうだからやっただけだ。

先輩に外部から口をはさむわけだから、ただ気を遣ったのが優しさに見えるだけだ。

そう言われるのかもしれない。

でも今回の一件は、あっちゃんの中に「優しさ」があったからここまで来れたと思っている。

 

僕はこれまでに、ビジネス、行政、地域コミュニティー、様々な会議体に出席してきた。

その中で、あっちゃんくらいの会議回しをする人もごまんと見てきた。

でもみんな目指すゴールは、「ミスった人を切る」か、「ミスったところを切る」かのどっちかに寄って行く。

誰も反省点なんか指摘しない。いや、口には出すが、儀式的なものにしかならない。

みんなミッションの結果に興味があるだけで、ミッションに携わった人がどうなるかに興味はないように思う。

あっちゃんは、ミッションに携わった人と向き合い、彼らに活力を注入することを目指していたように感じる。それでダメならしょうがない、その覚悟と共に。

では彼らと中田敦彦と違いは何なのか?

それは、問題解決の能力が、どんな感情に根付いているのか、ということだ。

結果主義、合理主義ではない。

人に寄せた想い。

あっちゃんの能力が根付く感情とは、僕の中では「優しさ」と表現することしかできない。

 

今回は、奇しくも「見捨てない男、中田敦彦」を間近に感じることができた。

それを可能にしているのが、「強さと優しさ」。

だとするなら、これからも同じドラマを見ることができるのかもしれない。

それは僕にとって幸せなことだ。