弘中惇一郎弁護士の「生涯弁護人 事件ファイル2」の中で事件について触れられていました。

 私は、2019年辺りにカルロス・ゴーン氏の報道が加熱している最中、ほとんど興味を持っていませんでした。

 しかし、ゴーン氏が国外逃亡した際には、「国外逃亡」というインパクトのある見出しが出たことを覚えていました。

 ゴーン氏の事件を担当していた弘中弁護士は、国外逃亡についても共犯を疑われたそうです。

 しかし、ゴーン氏の国外逃亡は、弁護を担当していた弘中弁護士にとっても寝耳に水だったそうです。弘中弁護士ら事件を担当していた弁護士は、国外逃亡が起きる直前の年末に、裁判に向けて年明けから合宿を行う計画をしていたそうです。

 ゴーン氏とともに無罪を勝ち取れる自信のあった弘中氏は、なぜ、一緒に闘っている最中に逃亡するのかと残念に思いました。しかし、それと同時に、ゴーン氏に対して同情の気持ちも持っていました。

 それは、検察の操作にに対する過度な権力集中(濫用)があったためです。私のような逮捕されたことのない一般庶民にとっては、検察は正義の味方のように感じられますが、本書の中では、繰り返し検察によって行われたグレーな立件方法についても言及されています。普段、自分が全く触れないブラックボックスな世界を覗くような感覚で読み進められました。

 話をゴーン氏に戻すと、なぜ、彼は逮捕されたのでしょうか。

 これについて説明すると、日産の大株主であるルノー(フランス政府)が日産併合しようとした際に、会社の危機を感じた日産、日本の主要産業である自動車会社をルノー(フランス政府)に取られたくない経産省が検察庁と手を組み、事件をでっち上げたのではないかということです。

 つまり、各国政府の役人と日産自動車らの利害が対立した結果、ゴーン氏を悪役に仕立て上げ、各々が利益を追求した結果の起きた事件だということです。

 本書の中で、専門家はゴーン氏の行為が罪にされることはないと、検察と激論したとありました。